はてなダイアリークラブ、おもしろいなあ。
最近は特に「はてなダイアラー絵本百選」が面白い。
「絵本読み」という言葉があるかどうかしらないけれど、そういう人々がいるのだなあと感心しました。「絵本」は「絵本」で、小説でも漫画でもないのであるなあと、読み手の方々のお話から思い知らされました。
小説は挿絵がおまけであるので、明らかに絵本と違うのはあたりまえです。漫画の文字は基本的には科白であって、絵本内の文章とはまったく違います。
考えるに、「絵本」と非常に近いメディアは「アメコミ」なのではないでしょうか?
端的に言って、アメコミの絵は「瞬間」であり、日本の漫画の「流れ」とは違います。一瞬を切り取るそれは、文章で言うと「俳句」に近いような気がします。日本の漫画における手塚治の影響、コマとコマの相互関係におけるシーンの連続ということを考えればよく分ると思います。絵本における「絵」も「流れ」よりも「瞬間」を重視しているように思います。
また、絵本における文章にあたるのが、アメコミにおけるト書きと、説明的ともいえる台詞回しです。これは「瞬間」である「絵」を補うためにあると考えるべきだと思います。日本では説明的な科白に対し批判的ですが、コミックが「絵」主体であることを考えると、しごくまっとうな進化だと思います。(一コマ漫画からの進化という意味です)。
進化ということを考えると、日本の「絵本」のオリジンが気になりますが、案外、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」の挿絵あたりにあるかもしれません。(もちろんその挿絵自体、謎解き絵としての歴史がありますが、八犬伝の挿絵が非常に典型的で面白いので例に挙げてみました)
少し牽強付会な絵本話になってしまいましたが、今後もはてなダイアラー絵本百選
を楽しみにしたいと思います。