昨日の続きをちょっと。
みんな「こんなのキャシャーンじゃない」とは言うものの、「こんなのブライキング・ボスじゃない」とは、あまり言いません。
ミカヅキも同様です。
その理由は簡単で、映画版のアンドロ軍団は予想を裏切ってかっこいいからなのです。「予想を裏切ってかっこいい」というのは、実写化において最高の褒め言葉だと思います。(次点が「予想以上にかっこいい」続いて「予想どおりにかっこいい」「まあまあ」「そのまんま」以下続く。)
見た感じはかなり原作離れが著しい「アンドロ軍団」ですが、その実態はどうでしょうか?
ミカヅキは「アンドロ軍団」の扱いは、原作を上手くいかしていると思います。
そもそも「アンドロ軍団」は機械の、人間への反乱です。それがナチスを真似たのは深い意味があるのか、あるいは単なる敵キャラとしてのイメージ作りのためなのかはわかりませんが、面白いです。
そしてブライキングボスにとって爪ロボたちは単なる兵器ではなく、同じ機械であり同胞なのです。ブライキングボスのスワニーやガルーダ(名前違うかもしれません。悪のフレンダーみたいな奴)に対する偏愛振りを見ればそれもよく理解していただけると思います。キャシャーンもまた機械です。原作では描かれませんでしたが、ブライキングボスのキャシャーンに対する想いを想像してみるのもおもしろいです。
このあたり、映画版は実に上手く昇華していたと思います。
ミカヅキは唐沢ブライが、最後の同胞としてキャシャーンを迎えにきた時思わずうなりました。この映画は傑作なのかも、と思ってしまいました。

中断