昔語り

ミカヅキの大好きな仲間ちゃんの新番組。
東京湾景(仮題)』
DEEPなネタを扱っているようですね。
ミカヅキの生まれ育った地は、かのツンク♂先輩の育った土地で、それはまったく関係ないんですけども、韓国人の多い土地でした。多いといっても、クラスに一人か二人いるという程度ですけど。
で、友達の女の子が韓国人の彼氏ができたんですが、ミカヅキは彼女のお父さんと仲がよかったんです。
そのお父さんは、いろんな意味でミカヅキの性格や考え方に多大な影響を与えた人で、二人で飲みに行ったこともなんどかあります。良く言えば先進的、悪く言えば左翼という感じな人でした。例えばこんな感じです。
二人でカウンターに座っていると、父が
「なあ、なんで女の子は優しく扱わなあかんか分るか?」
ミカヅキに尋ねてきます。
「サービスしてもらうため、かな。」
純真だったミカヅキはそう答えました。
「あほやな、ちゃうわ」
「ほんだらなんでなん?」
「女の子はなあ、産まれつきひびが入ってるやろ。だから大事に扱わなあかんねん。」
純真だったミカヅキには、意味がよくわかりませんでしたが、それ以来ミカヅキの頭の中には「女の子=罅割れた卵」というイメージが刷り込まれました。
まあ、一事が万事こんな感じで、大好きで尊敬できる人でした。
ミカヅキが韓国人パブに始めて行ったのも、この人に連れられてでした。
薄い水割りをすすりながら、韓国語で「カスマプゲ」や「ブサン港へかえれ」などを歌う姿を頼もしく思ったものでした。そのパブでは、高麗大学の教授などといった方々と知り合ったりもしました。
ですから、子供の付き合いにも、まあ寛容な受け止め方をしてるんだと思い込んでいました。
ところが友人の恋は悲劇的な結末に終わりました。
大学三回ぐらいの時かな。
彼女が妊娠したのです。
相手はもちろん、その韓国人の男の子でした。
その時その男の子は、阪大の医学部に通ってました。
友人としては、大学を辞めて結婚しようと思っていたようです。
彼女はその父親に相談しました。
そして。
その次の日、彼女は産婦人科に連れていかれました。
すべてが終わってから、ミカヅキはその事を聞きました。
当時のミカヅキにははショックでした。
父親の気持ちを理解する材料はいくつかありました。
自慢の一人娘でその将来に過大な期待をいだいていた。
彼氏が創○学会に家族ぐるみではまっていた。
彼氏の弟ふたりがろくでもないやつだった。
韓国社会を知るが故に、その社会に娘は絶えられないと思っていた。
・・・・。
頭ではわかっていたものの、結局その後、ミカヅキはその父と言葉を交わした事がありません。
今回のドラマは、ミカヅキの知人の例とは男女が逆のようです。
まあ、恋愛ドラマの趣向の一つとしての在日問題という程度のものだとは思いますが、このような設定のドラマが、ひろく世間に認知されるのはよいことだと、ミカヅキは思います。